2016年02月02日

非正規労働者 処遇改善

 非正規労働者と聞くと、不安定なイメージが真っ先にくるんだけど、今後少子化による労働者不足とも絡んで、安定した状態にもってゆくことが必要不可欠だろうね。それにしても非正規労働者の割合が4割っていうのは問題なんじゃないの?だから対策をってことなんだろうけどね。読売社説を読んでみよう。

読売社説「低賃金で雇用が安定せず、キャリアアップの機会が乏しい。非正規雇用の現状を改め、働きに見合う処遇にしていくことは「1億総活躍社会」へ向けた大きな課題である。

 厚生労働省が、非正規労働者の正社員転換と待遇改善を目指し、2016年度からの5か年プランをまとめた。

 雇用者に占める非正規雇用の割合は4割に上り、若年層や家計の担い手にも広がっている。非正規対策を加速させるため、プランでは初めて数値目標を設定した。

 正社員になれず、不本意ながら非正規で働く人の割合を、現在の18・1%から10%以下にする。若年層は28・4%、派遣社員は41・8%と割合が高い。これらについては、半減させる。正社員との賃金格差は「縮小」を図る。

 具体策としては、正社員転換や賃金改善を進める企業への助成の拡充、正社員を目指す人へのハローワークの支援強化、公共職業訓練の充実などを盛り込んだ。

 新規の施策には乏しいが、目標の進捗しんちょく状況をチェックし、実効性を高める狙いは適切だ。目標達成へ、対策を着実に進めたい。

 非正規では、経験に応じた賃金上昇が望めず、将来設計が描きにくい。経済的理由で結婚や子育てをためらう人も多く、少子化の大きな要因だ。消費を低迷させ、景気停滞の一因でもある。

 労働力人口が減る中、適正な処遇で働き手の意欲と能力を引き出すことが欠かせない。企業にとっても、人材の定着や生産性向上などの効果が期待できる。企業の積極的な取り組みが求められる。

 昨秋に施行された改正労働者派遣法では、派遣社員の雇用安定措置などを派遣会社に義務づけた。18年度からは、有期雇用で5年を超えて働くと、無期雇用に転換できるルールの適用が始まる。

 政府は、これらの制度も企業に周知する必要がある。

 非正規労働者の中には、育児や介護のため、正社員になるのをあきらめる人も多い。労働時間や勤務地を限った「限定正社員」の普及は、こうした人の雇用安定に有効だろう。

 長時間労働の是正など、正社員の働き方の見直しも進めたい。

 安倍首相は、非正規労働者の処遇改善のため、雇用形態で賃金に差をつけない「同一労働同一賃金」を目指す方針を表明している。

 残業や転勤の有無、責任の重さなど、正社員との違いをどう評価して「同一労働」と判断するか。今後の検討課題である。」
posted by すぐ落ちます at 06:20| 東京 ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | 労働 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月16日

労働規制改革

過労死とかブラック企業なんて言葉が数ヶ月前までよくとり立たされていたよね。でも年が明けて最近は落ち着いてきたように思える。だからといって現状はなんら改善されていないよね。まあ徐々に労働力が足りなくなってくるわけで、そのうちに長時間労働を強いている企業なんかはそっぽ向かれるんだろう。今回のお話は「高度プロフェッショナル制度」というもの。どんなもんだろうね。読売新聞をみてみよう。

読売社説「労働規制改革 働き過ぎの防止につなげたい

働き方の効率化によって長時間労働を是正し、仕事と生活の調和を図ることが大切である。厚生労働省の審議会が労働時間規制の改革に関する報告書をまとめた。今国会に労働基準法改正案を提出する。働いた時間ではなく、成果で評価される「高度プロフェッショナル制度」の導入が柱だ。年収1075万円以上の高収入の専門職が対象で、為替ディーラーやアナリストなどが想定されている。

 労働基準法は「1日8時間、週40時間」の法定労働時間を超える残業や、深夜・休日労働には割増賃金を払うよう企業に義務づけている。だが、新制度の対象者には、この規定が適用されない。企画力や発想力が問われる仕事では、働く時間と成果が必ずしも一致しない。漫然と長く働く「だらだら残業」の弊害も指摘されている。効率的な働き方の選択肢を提供し、生産性を高める。その狙いは理解できる。

 新制度を巡っては、労働側から「長時間労働を助長する」との強い反発が出ている。残業代の負担という経営側にとっての歯止めがなくなるためだ。報告書は、この制度を採用する企業に対し、月単位で労働時間に上限を設けるなどの対策を義務づけるよう求めた。いったん制度が導入されれば、自分の裁量で仕事量や働く時間を決められない一般労働者に、なし崩し的に広がりかねないと懸念する声も多い。

 このため、対象者の年収要件として「平均給与額の3倍を相当程度上回る」ことを改正法案に明記する方向となった。給与水準が上がっても、対象者が急増しないよう歯止めをかける狙いがある。経営側は、新制度を安易な人件費節減や長時間労働を強いる手段とせず、適切に運用すべきだ。

 労働者全体の働き過ぎ防止策も忘れてはならない。

 報告書は、有給休暇のうち年5日間を企業の責任で確実に取得させる仕組みの創設を提言した。有休の取得率が低いほど労働時間が長い傾向がある。取得率が50%を切る現状の改善に有効だろう。残業に関する労使協定には、1か月45時間を上限とするなどの基準がある。ただし、特別条項を定めれば、実質的に青天井で残業させることもできる。

 この問題について報告書は、行政による指導監督の強化などを求めるにとどまった。実効性ある働き過ぎの防止策について、引き続き真剣に検討する必要がある。」
posted by すぐ落ちます at 16:56| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月09日

すき家過重労働 赤字は従業員軽視のツケだ

前の記事の件のことを読売新聞が社説で書いていた。内容はほぼ同じ。24H営業を継続するために無理な勤務体制を維持してきた結果がこれ。内容は信じられないもので社長が弁明する内容もお話にならないものだった。

読売社説すき家過重労働 赤字は従業員軽視のツケだ

あまりに非常識な長時間労働である。早急な是正が求められる。

 牛丼チェーン「すき家」の過酷な職場実態が、運営会社のゼンショーホールディングスが設置した第三者委員会の調査報告書で明らかになった。1か月の勤務が500時間を超え、2週間も帰宅できない。深夜の店を1人で任されトイレにも行けない。こうした無理な勤務体制が常態化していた。

 労働基準監督署から再三、法令違反を指摘されていたのに、会社が根本的な対策を怠ってきた。従業員の健康さえ軽視した経営姿勢は、看過できない。すき家は、激務に関する情報がネットなどで広がり、希望者の激減で必要なアルバイトを確保できなくなった。多くの店舗が一時休業を余儀なくされ、ゼンショーは今年度、創業以来初の赤字決算に転落する見通しとなった。

 従業員に過重な労働を強いてきたツケである。あくなき店舗網の拡大と、労働コストの切り詰めで利益をひねり出すビジネスモデルの欠陥を露呈したと言える。小川賢太郎会長兼社長は記者会見で、「すべての店で24時間営業する方針は変更する」と述べ、9月末までに深夜の1人勤務を解消する考えを表明した。

 無理なく働ける職場環境づくりを急がねばならない。すき家だけでなく、競争の厳しい外食チェーン業界では、長時間労働などを苦にした従業員の自殺や、残業代ゼロで酷使される「名ばかり管理職」の存在が、これまでも批判されてきた。大量退職や採用難は、自社の労働環境が不当に厳しいことを示すサインとなる。こうした兆候のある企業は、すき家を「他山の石」とし、勤務体制や処遇に問題がないか確認すべきだろう。

 2012年度に過労による心疾患などで労災認定された人は、2年連続で増加した。精神疾患による労災も5割近く増え、過去最多となった。深刻な事態だ。政府は、今年成立した過労死防止法に基づき、実効性のある対策を講じる必要がある。厚生労働省が、過重労働などの疑いのある企業約5000社を調べたところ、8割で法令違反が見つかった。

 取り締まりにあたる労働基準監督官は、労働者1万人あたり0・5人で、多くの主要国を下回っている。政府は、違法行為の監視・摘発体制が十分かどうか、しっかり点検してもらいたい。」
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2014年07月08日

若者と労働規則 就活を誤らないために

 就活(就職活動)が今年も始まった。景気が上向き傾向にあり企業側も積極的に動いている。優秀な人材を確保しようと中小企業もあの手この手でアピールしている。でも学生は、やはり大企業に入りたいという安定志向があるみたいだね。企業と学生、両者のかみ合いも大事なんだけど、その前に労働規則や環境についても学んでおくことが必要だね。入社してから思ったものと違っていたでは、もう手遅れになるからね。毎日新聞の記事を見てみよう。

毎日社説若者と労働規則 就活を誤らないために

景気回復を受け2016年3月卒業予定者向けのインターンシップ説明会が開かれるなど、早くも大学3年生の就活が始まっている。終身雇用を望む学生が増え、安定志向は一段と強まっているが、正社員だからといって安心はできない。若者を使いつぶすブラック企業ばかりでなく、一般の企業でも長時間労働による過労死が増加傾向にある。就活と同時に労働に関する規則についても学び、自分を守ることができる社員になることが求められている。

 勤務時間以外に仕事をさせても残業代を払わない、休憩を与えず長時間労働を強いる、理由を書かないと有給休暇を取らせない……。ブラック企業によく見られる行為で、法的には禁止されている。たとえ残業代が基本給に含まれていることを労働者が同意しても会社は残業代を払わなければならない。どのように就業規則に書かれていても法律より低い労働条件を就業規則で定めることはできない。

 ところが、現実にこうした被害にあった若者の8割が泣き寝入りをしているとの非営利組織(NPO)の調査結果がある。「その時は違法だと知らなかった」「どうすればいいかわからなかった」という。連合などは各地の高校や大学で労働規則を学ぶ出前講座を行っており、日本労働弁護団も全国各ブロックにホットラインを常設し電話相談を受けている。「失敗しない会社選び」というセミナーを実施しているNPOもある。就活を間違わないためにこうした取り組みをもっと活用すべきだ。

 問題はブラック企業ばかりでない。長時間労働は一般企業でも多く、労災認定された過労死や自殺は増加傾向にある。労働基準法では労働時間を1日8時間、週40時間と定めているが、労使協定(36協定)を結べば、それ以上の長時間労働が認められており、大企業の94%が36協定を結んでいる。通常国会で成立した過労死防止法は国の責任を明記したが、法制上の措置は調査研究した上で必要に応じて講じるということにとどまっている。

 会社との力関係を考えると従業員が1人で長時間労働を拒むのは難しいが、こういう時こそ労組が役割を果たすべきである。1人で加入できるユニオン・合同労組もある。都道府県労働局には無料で個別労働紛争の解決を援助する制度もあり、年間100万件を超える相談がある。

 国の労働政策審議会で「成果主義賃金制度」の議論が始まった。国や経営者には働く人の生命や健康を守る責務があることを重ねて指摘したい。ただ、何事も会社任せにばかりはしていられなくなったことも働く人は自覚しなければなるまい。」
posted by すぐ落ちます at 06:05| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月24日

労働契約法改正

雇用環境はますますきびしくなってきているよな。とりわけ製造業については過酷を極める状況だ。かつて世界レベルで名をはせたソニーやパナソニック、シャープ、NECなどの大企業が、消化不良どころか重体ともいえる状況なんんだ。昔は元気だった半導体関連も海外に次々に移転して日本国内の雇用は瀕死の状態。今後の雇用はどうなるんだろうか?社会不安は増す一方に見える。そんな日本での労働環境にカンフル剤が打たれた。労働契約法の改正だ。朝日新聞の記事を見てみよう。

朝日社説労働契約法―非正規の改善へ活用を

 パート労働などの非正規雇用は、いまや働く人の35%にのぼる。正社員との格差を縮小し、賃金や待遇を底上げするため、新しい労働契約法を有効に活用すべきだ。大手スーパーのイトーヨーカ堂が今後3年で、正社員約8600人を半減させ、パートを約6800人増やす方針を打ち出した。安売り競争で低迷する業績を立て直すためという。社員に占めるパートの割合は8割弱から9割に高まる。パートは時給制で、半年契約を更新しながら働く。それだけ見ると、低い賃金で不安定な雇用が、またじわりと広がった印象を与える。

 ただ、先の国会で成立した改正労働契約法は、この風景を変える可能性がある。有期から無期への雇用転換を促すこの法律は、かえって「雇い止め」を誘発する懸念も指摘されている。だが、注目すべき点もある。有期であることを理由に、無期雇用の社員との間で不合理な格差があってはならない」と決めたことだ。正社員との待遇の差について「仕事内容が、このぐらい違うから」と説明する責任を会社側が負うと解すべきだろう。単に「パートだから我慢して当然」との姿勢は通用しなくなる。

 ヨーカ堂の場合、パートを増やすのは、高齢化する顧客にきめ細かい接客サービスをするのが狙いという。安値だけでない価値を実現し、収益力を上げる責任を、これまで以上にパートに担ってもらうわけだ。であれば、それに見合った処遇や、意欲と能力を引き出す昇進などの仕組みが必要になる。法律の施行は来春になる見通しだ。それまでに各企業の労使は、不合理な格差の有無をチェックし、是正に向けた話し合いが求められる。

 この動きは、正社員の働き方にも影響する。パートなど非正社員との間で、身分の違いではなく、仕事の違いで処遇を決める流れを後押しするからだ。ただ、単に正社員の待遇を引き下げ、雇用保障を弱めるだけでは、社会が不安定化する。正社員の年功序列型賃金は、年齢とともに増える生活費をまかなうためのものだった。その代わり政府は、子育てや住宅などの分野で、公的サービスを拡充せずにすんだ。欧州の福祉国家との違いである。仕事に応じた賃金になれば、家族を含めた生活に十分な額となるとは限らない。基礎的なサービスは社会で面倒をみる仕組みを、同時並行でつくりあげていくことが不可欠だ。」

pen_red.gif  労働契約法(厚生労働省)

pen_red.gif 改正ポイント(人事労務コンサルタントmayamaの視点)
posted by すぐ落ちます at 09:55| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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