2013年03月11日

震災2年・再建を誓う日

今日3月11日で、あの東日本大震災から2年になる。風化という言葉が聞かれ始める。でもまだまだその爪あとは大きく残っているわけで、言われるほど復興は進んでいない。読売新聞を読んでみよう。

読売社説震災2年・再建を誓う日 政府主導で復興を加速させよ

 ◆安心して生活できる地域再生を◆

 東日本大震災から2年を迎えた。

 亡くなった人は1万5881人、行方不明は2668人に上る。


 避難生活を送る被災者は31万5000人を下らない。うち約16万人が、東京電力福島第一原子力発電所の事故が起きた福島県の避難者である。国民みんなで改めて犠牲者の冥福を祈りたい。再起に向けた歩みは遅れている。政府が主導し、復興を加速しなければならない。

 ◆今も仮設住宅に11万人

 市町村の復興計画が進んでいない背景には、住民の合意形成が難しい事情がある。例えば、商工業を営む場所を高台にするか、沿岸部にするかという問題だ。壁のような防潮堤で海と陸を遮断していいのかという問題もある。津波で市街の一部が壊滅した宮城県名取市の住民たちは、内陸への集団移転ではなく、現地での再建を望んだ。市は防潮堤建設や区画整理を行って支援する方針だが、反対の声も残るという。

 計画を前に進めるには、住民の十分な合意がないまま、始動せざるを得ないのが実情だ。早期に沿岸部再開発を決めたのは、岩手県釜石市や宮城県気仙沼市、石巻市などの漁業都市だ。「漁業でしか再建できない以上、海辺の土地は捨てられない」(石巻市幹部)との理由からだ。被災者たちは津波の再来に不安を覚えながら、仮設住宅から水産加工場などに通う。

 「収入と安全安心をどう両立させればいいか」。石巻でよく聞かれる言葉は切実だ。復興策が議会や住民の反発を招き、辞職した町長もいる。それぞれの自治体と住民がジレンマに苦しみながら、「街の再生」を模索した2年だったと言えよう。被災地のプレハブの仮設住宅には、今も約11万人が暮らす。不自由な生活にストレスや不安を訴える住民が増えていることが懸念される。安定した生活が送れる新住居に早く移れるよう、自治体は復興住宅の建設を急ぐべきだ。

 ◆復興庁の責任は重大だ

 巨額の復興費の消化率が低い実態は看過できない。岩手、宮城、福島の3県と34市町村で、約1・4兆円が今年度中に予算執行できず、新年度に繰り越される。復興住宅などの事業用地買収が難航したり、利益の薄い工事を業者が敬遠して入札が不調だったりしているためだという。岩手、宮城両県の沿岸部では、がれきの撤去は進んだものの、津波で地盤沈下した土地のかさ上げや防潮堤建設などの工事に着手できていない地域が多い。

 この上、時間を浪費すれば、被災地の再生は遅れるばかりだ。司令塔機能を発揮すべき復興庁の責任は重い。各自治体との連携を一層強化し、被災地対策を主導する必要がある。復興庁が最近、復興交付金の使途を広げ、漁業集落の跡地のかさ上げなどにも使えるようにしたのは妥当だ。工事の停滞を解消し、復興予算執行のスピードを上げなければならない。

 被災地には、過疎の市町村が多く、その場所にすぐに活気を取り戻すのは容易ではない。かつて大地震と津波で被災した北海道奥尻島では、住民の高台移転などで多額の復興費が投じられた。しかし、その後は人口の減少に直面している。東北の被災地も、奥尻の教訓を生かす必要があろう。

 青森市、富山市などでは、住民を一つの地域に集め、病院や学校、郵便局も整備して利便性を高める事業を進めている。「コンパクトシティー」と呼ばれる。被災地の過疎対策への応用も検討に値するのではないか。安倍首相は、「復興は日本経済再生と並ぶ最重要課題だ。一日も早く結果を出すことで信頼を得たい」と強調している。復興なくして、首相が掲げる「強い経済」は実現できないだろう。

 ◆問われる具体的成果

 政府は今月6日、復興策を点検し、首相に改善を提言する有識者会議「復興推進委員会」のメンバーを大幅に入れ替えた。6月をめどに中間報告をまとめる。民主党政権が策定した現行の国の復興計画には、被災地の実情に照らすと、見直すべき点が多々あるだろう。復興の遅れは何が原因か。新たにどのような施策が必要か。東北の再生につながる提言をまとめてもらいたい。

 大震災から3年目に入り、求められているのは、具体的な行動と成果である。首相の決意通り、復興を加速させることが政府の使命だ。」
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2012年05月22日

ホテル火災

広島の福山市にある「ホテルプリンス」で火災が発生し7名の尊い生命が失われた。報道によれば老朽化したホテルで問題が多々みつかっているようだ。行政の管理問題も浮上している。

テレビで報道されてすぐ「ホテルプリンス」で検索したらホームページも存在した(今は消されたみたいだ)。表示されていた画像は、内装が派手というか赤い壁に床だった(ワイルドだろう?)。これはかつてラブホテルだったものを改装して、その後増築したものらしい。そのサイトに何度も表示されていた文字は、「激安」とか「価格破壊」という言葉。さらに「ホームページを見た」で300円割り引きます、とも書いてあった。安さを売りにというか、この業界そうとう厳しいんだろうなって伝わってきたね。

思い出したのは、まだ記憶に新しい、高速夜行バスの事故。共通点は、しれつな価格競争だよな。安全性を無視してまで安くしてほしくないもんだな。では毎日新聞の社説を読んでみようぜぇ。

毎日社説「ホテル火災 実効性ある行政指導を

 地元自治体と消防がホテルのずさんな防火管理を認識していながら、長年にわたって危険性をなくす手立てを講じなかったことが被害の拡大をもたらした。広島県福山市で7人が死亡したホテル火災は、その後の調査でそんな実態が明らかになってきた。行政指導を実効性あるものにしなければ惨事はなくならない。

 広島県警は21日、業務上過失致死傷容疑で経営者宅を捜索した。出火原因とともに、責任の所在を明らかにしてもらいたい。ホテルは60年代に完成した二つの建物をつなぎ合わせたものだ。避難訓練や消火訓練をした記録はなく、消火設備の点検結果も30年以上報告していない。客室の窓はベニヤ板でふさがれ、煙が充満したことが消火活動の妨げにもなった。ホテルは格安料金を売り物に客を集め、犠牲者の中には職業技術を学ぶため来日した中国人実習生もいた。業界の低料金競争は激しいが、不特定多数の人命を預かる以上、安全投資をおろそかにすることは許されない。

 一方、福山市と地元の消防組合も、そういう防火上の不備があることを以前から把握していた。完成時に適法な建物であれば、現行の建築基準法に反した状態でも、強制力のある指導ができないというのが市の説明だった。ところが火災後の内部調査で、ホテルが87年の査察までに建築確認を受けずに大規模改修していたことがわかった。職員がその時に気づき、違法建築と判断すれば、是正や使用禁止を命じ、罰金を科すこともできたのに、その後の査察でも違法性を見逃してきたのだ。

 消防組合は、03年を最後に査察を実施していなかった。それまでの査察で指摘した不備を改善したかどうかの確認もしていない。2年に1度の査察を定めた内規や、是正されるまで徹底した指導を求める消防庁の通知にも反した対応だった。

 44人が死亡した東京・歌舞伎町の雑居ビル火災(01年9月)を受けた消防法の改正で、事前通告なしに立ち入り検査し、その場で避難障害物の撤去命令を出せるようにした。関係機関との連携強化も図ったが、行政指導が形骸化していれば、法改正で権限を強めても意味がない。

 住宅火災による死者を減らす対策として、火災警報器の設置が新築だけでなく、すべての住宅に義務付けられた。既存の宿泊施設に対しても、新しい安全基準で指導できるよう建築基準法の見直しを検討すべきだ。かつて宿泊施設が防火基準を満たしたことを示す「適マーク」制度があった。利用者が安全性を判断してホテルを選べる情報提供も必要だ。合格施設の公表は、経営者の安全意識向上につながる。」
posted by すぐ落ちます at 07:25| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 災害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月20日

首都直下地震

テレビ各局で地震対策の番組を放映してるよね。昨夜はNHKで取り上げていた。昨日東京都が発表した首都直下型地震発生の際に予想される被害状況。過去の想定の1.5倍の死者とされている。この想定に対して新聞各紙が社説で取り上げている。老朽化したビルや住宅の問題みたいだ。

読売社説「地震想定見直し 首都の減災対策強化を急げ(4月20日付・読売社説)

 大地震の危険性が指摘されてきた首都・東京の防災体制を抜本的に見直す必要がある。東日本大震災を受け、東京都が地震被害想定を6年ぶりに更新した。直下型の東京湾北部地震が起きると、人的被害は最悪となる。都内の建物の約1割に相当する30万棟が全壊・焼失して、約9700人が死亡すると予測している。前回想定した死者数は約6400人だったが、約1・5倍に膨れ上がった。甚大な被害である。

 地震学の最新研究で、強い揺れが予想される地域が約1・5倍に広がったことが深刻な数字につながった。23区内の7割は震度6強以上で揺れる。震度7の地域もあり、鉄筋コンクリート製の建物さえ全壊するものがある。住宅の耐震・耐火性は向上しているが、とりわけ、23区内の木造住宅密集地域で倒壊、火災の多発が予測されている。都は、今年度から、こうした地域で耐火住宅への建て替えを強制的に進める制度を設けた。今夏にも、対象地区を選定する。被害を減らせるよう、着実に取り組まねばならない。

 自宅の被災などによる避難者も約339万人にのぼる。東日本大震災の約10倍だ。都内の企業で働く会社員ら約517万人が帰宅困難になるとも推計している。帰宅困難者対策について、都は3月、企業に3日分の水、食料の備蓄を求める条例を制定した。確実に履行してもらいたい。交通機関や宿泊施設、コンビニなどとの協力も強化すべきだ。都心を訪れる買い物客や観光客の支援も検討しておきたい。

 都は、9月までに対策の基本となる新たな地域防災計画を策定する。確実な減災を目指して計画をまとめねばならない。大都市での地震では、被害想定が困難なものも多い。今回の見直しでは発生の可能性が列挙されているだけだが、例えば多数が集まるホールなどの倒壊に備えた救助・救援対策を事前に講じておく必要がある。東京湾で津波が起きれば、船舶が流され大規模な火災も起こり得る。都心の高層ビルでは、ゆっくり大きく揺れる長周期地震動による被害があるかもしれない。政府も今冬、首都圏全域の被害想定をまとめる。首都圏に集中する政府中枢、企業の本社、物流の拠点を、どう維持するか。日本の政治、経済をマヒさせないよう、大阪など主要都市との協力も視野に、万全を期したい。」
posted by すぐ落ちます at 12:02| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 災害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月03日

大津波対策

読売社説「地震想定見直し 大津波対策に本気で取り組め(4月3日付・読売社説)

 防災対策の根本的な見直しを迫るものだ。駿河湾から日向灘にかけての海底で起きる巨大地震について、内閣府の有識者検討会が、予想し得る最大の震度と津波の推計値を公表した。震度7の地域は10県153市町村に及び、2003年の前回推計に比べ面積は約20倍になった。最大の津波の高さは、高知県黒潮町の34・4メートルを筆頭に、関東から四国の太平洋側6都県23市町村で20メートル以上に達する。17メートルが最大だった前回推計より深刻だ。これほどの地震は、「800年以上に1回程度」とされる。頻度は低いが、発生すれば、すさまじい揺れと津波が襲来する。

 沿岸自治体からは、「対策の取りようがない」との嘆きも聞こえる。だが、東日本大震災を思えば無策であってはならない。推計値は、「南海トラフ」と呼ばれる海底の溝に沿って広く地層が動くマグニチュード(M)9・0の地震を前提にまとめた。東日本大震災の震源域が、事前の想定より遥かに広く、規模が国内最大のM9級だったことを踏まえている。強い揺れや大津波が想定される範囲には、産業拠点や人口密集地も多い。適切な対策を打たなければ、被害は甚大となろう。

 巨大地震・津波の防災対策として、中央防災会議の専門調査会は昨年9月、2段階の対応を提言した。最大級の津波は避難するしかない。従来想定していたような津波については防波堤などで被害を防ぐ、との内容だ。最優先すべきなのは、避難対策だろう。迅速に安全を確保できるよう、あらかじめ避難場所やルートを整備しておく。防災教育や訓練などで徹底して周知させる。ただ、推計値によれば、静岡と和歌山、高知の3県には、地震発生から2分で、津波が到達する地域がある。揺れが収まる前に避難する必要があるが、現実的ではない。

 減災のためには、長期的に、集落の高台移転など抜本的な対策を検討しなければなるまい。こうした対策は関係市町村だけでは、予算などの制約で実現が難しい。政府は、必要な支援策、制度の検討を急ぐべきだ。南海トラフの地震とは別に、首都直下地震についても文部科学省が先週、予測震度を公表した。震度7が東京都内で予想され、震度6強の地域も広範にわたる。木造住宅密集地の火災、倒壊対策などが急務である。」

南海トラフって何だろう?

南海トラフ(なんかいトラフ)は、四国の南の海底にある水深4,000m級の深い溝(トラフ)のこと。非常に活発で大規模な地震発生帯である。南海トラフ北端部の駿河湾内に位置する右図黄線の部分は駿河トラフとも呼称される。(Wikipediaより冒頭部抜粋)

結局のところ何も出来ないのかな?対策といっても津波の来そうな場所を避けて家を建てるとか防災訓練するとか、そんなところなんだろうな。そんなこと気にしてたら何も出来ないだろうよ、来たときは来たときだって開き直って生活するしかないのかもしれないね。地震保険の加入者は増えてるそうだけど損害保険業界も頭かかえてんじゃないんだろうか。最後は運かな?
posted by すぐ落ちます at 07:37| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 災害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月14日

賠償と東電改革

今日は、セントバレンタインデイ。彼女のいないおいらには関係ないね。ということで東電の財政面の脆弱になってしまった実態とそれに対する国としての対応について日本経済新聞が書いている。見てみよう。

日経社説「賠償と東電改革は国も一体で責任果たせ 2012/2/14付

 原子力発電所の事故を起こした東京電力の経営が一段と苦しくなってきた。2011年4〜12月期決算は燃料費の高い火力発電の比重が高まったことに加え、事故を起こした原子炉の廃炉費の一部を計上したため、6230億円の最終赤字となった。重要な財務基盤である純資産は9792億円と、前3月期末から9カ月間で約4割も減ってしまった。

 電力を安定的に供給しながら巨額の損害賠償に対応し、長期にわたって廃炉も進める。さらに、電力事業も改革する。そんな難しい課題に応えていくうえで、東電の財務が盤石なものとはとても言えない。政府と東電が一体となり、賠償や電力事業の改革に責任を持つような体制を考えるべきだ。

 東電は賠償を進めるため、昨年11月に「緊急特別事業計画」を作り、政府の原子力損害賠償支援機構からの援助を部分的に受け始めている。3月末までには支援機構と共同で「総合特別事業計画」を策定し、政府から本格的な援助を受ける見通しだ。総合計画の焦点の一つは、公的資金による東電への資本注入だ。枝野幸男経済産業相は「十分な議決権」を得たうえで、東電の経営改革を進めたい考えだ。これに対して西沢俊夫東電社長は「民間企業でありたい」と語っている。

 決算で判明したように、東電の財務基盤は脆弱だ。今後も廃炉費用が膨らめば、債務超過の懸念も浮上する。銀行も資金を貸しにくくなり、電力供給と賠償に支障をきたしかねない。そうした事態を避けるために、公的資金を活用し東電の財務基盤を強固なものにしておくことは、現実的な選択肢だ。もちろん、東電が経営責任を明確化することなどが大前提となる。

 政府にも大株主として東電を監視し、賠償と事業改革を主導していく覚悟が要る。東電が前面に立ち政府は後方支援という従来の関係は変わらざるをえない。支援機構が作った東電の業績・財務予測によれば、東電は17年3月期に社債発行を再開するという。黒字が定着し、自力で資金を調達できるようになれば、政府も持ち株を徐々に売却するなどして東電への関与を減らせる。公的な資本注入を検討するなら、投じた資金はいつ、どのように回収するかといった出口戦略も考えるべきだ。それを納税者に説明する責任も、政府にはある。」

公的資金の投入ねえ。まえにも似たようなことがあったけど、今度はその額の桁が違うだろ。賠償だけでも数兆円の規模になる。被災地のがれき撤去や放射能で汚染された地域の回復。国土の数パーセントがその価値をなくしているんだから大変なことなんだよな。東大の児玉龍彦教授が強い口調で訴えていたよね。話はちょっとそれるけど常磐道はいまだに閉鎖状態で国土交通省は何を考えているのか!東京都の環状線よりいわき市とその周辺の復興が先なんじゃないか!とも言ってたね。東電も何からやっていいのかわけわかんなくなってんじゃないの?やはり当面の間、国が東電と一緒になって業務をすすめる必要があると思うね。東電のお偉いさんはちゃっかり逃亡しちゃったみたいだしね。なんだかなー。
posted by すぐ落ちます at 14:03| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 災害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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